「俺たち2」管理人による遠距離通勤マガジン

テレビの話題は、相変わらずコイズミ圧勝の衆院選挙に絡んだことである。ここに来て、造反した議員の中にも急に「郵政民営化に賛成」と言い出している輩もいるが、ま、そんなことより、解散〜選挙へと移行する間の政治的空白に加えて、選挙ってのは莫大な金がかかっているのだ。国民は800億円を払ってコイズミ劇場を観たということになる。スカパーの会員ならまだしも、嫌でも無理やり金を払わされているわけだ。

ところでNさん、いつお引越し??



最近では最も不快な事件があった
食い逃げ



今週の月曜だったかな。遠出しない日なので、確か月曜だったと思うが、昼まで資料作ったりしてバタバタしてから慌ててクライアントとの待ち合わせの場所に急行する。JR検見川浜駅で待ち合わせ。ほんの数分だけど、遅刻している。ところが、財布の中に金が千円も入ってないことを思い出した。こりゃ、まずい。更に慌てて銀行へ向かう。たまたま所持していたカードが「ちばぎん」だったので、PIA(ショッピングセンター)の中の店舗へ。

歩道を足早に歩いていると、物凄い勢いで自転車が私の横を通過した。その直後というか、ほぼ同時に強烈にもう一台の自転車が追いかける。いや、追いかけるというよりはひとつの塊になって弾丸のように疾走していった。それほど広い歩道じゃないので、私の横を通り過ぎるとき、衣服が触れた。そんなことも気にせず、その自転車はきゃっきゃ騒ぎながら通りすぎた。

自転車に乗っていたのは、高校生くらい、もしくは高校を卒業したくらいの若者だった。ひょろひょろっとした感じ、やや金髪っぽい、しかし、ごくごく普通の感じだった。通り過ぎるときに、「やばい!追いかけてきた!」と叫んでいた。でも、全然やばい気配ではなかった。むしろ楽しんでいる風だった。

しかし、こういう奴は絶対に頭に来るのである。車道じゃないとこで、比較的ごみごみした街なかを風のように自転車で走る。これ、絶対に危ない。お年寄りと接触したら怪我だけじゃ済まないし、幼児と衝突したらいったいどうなるのだと思う。車の暴走もそりゃいけないことだが、自転車というのは免許が無い分、乗り方等が厳しく咎められないのか、かなりマナーの悪い者が自転車に乗っている。若者だけじゃない。アーケードなどを歩いていると、後ろからベルをチリチリ鳴らして、道を開けろ、と威嚇しながら走ってくるおばちゃん、おじちゃんも多い。

歩道での自転車と歩行者は明らかに歩行者が交通弱者である。第一、歩道は自転車通行禁止のところが多いのに、自転車に乗っているほうが優先されているものと勘違いしている輩も多い。邪魔、邪魔、と思いながら乗っているのだろう。あるいは巧みにすり抜けて行く奴。これは歩行者をパイロン(コーン)に見立てているのか、あるいはサッカーのように敵の選手をかわして走っているのか。

私は未だかつて、おそらく中学、高校時代も自転車で歩道を疾走したことがない。むしろ同年代の奴で、疾走している奴を捕まえて、ぶん殴ってやったこともある。今でも、とっ捕まえてやりたいが、残念なことに動態視力の低下というか、頭の回転が鈍いせいか、疾走してくる自転車に対して、特別な感情(怒りの感情)が起きてくるのは大抵通り過ぎてから少し時間が経ってからであるし、瞬間的に「こらっ!」と怒鳴ったところで、若者の逆ギレに遭う可能性だってあるわけだ。

ま、そんなわけで、その日の自転車の疾走事件には、例外無く猛烈に腹が立てながらも、為す術も無く見送ったということになってしまった。しかし実は、この二人、無銭飲食で逃げていたのである。私の横を通り抜け、そして何人か歩道を歩いている人々の間を通過していった奴らは、既に次の角を曲るところまで差し掛かっていた。そのとき、PIAの建物の中からファミレスの制服にエプロン姿の若い女性がパタパタと飛び出してきた。本当にバタバタとした足音だった。ウエイトレスさん(← 差別用語らしい。許せ。)だと思う。当然、走るのに適した服装はしていない。靴だって然り。出会い頭で、またまた私と間一髪ですれ違った。女性は、「食い逃げだっ!」と叫んでいた。そう、間違いなく「食い逃げ」という言葉を発していた。

女性は、歩道から奴らが見えなくなったので、すぐに追いかけるのをやめ、今度は逆方向、つまりお店に全力で走っていった。またまた私の横を疾走していった。物凄い形相だった。

昭和の頃、テレビドラマや漫画や映画で、食い逃げのシーンは数多くあった。だいたい食い逃げのシーンはお笑いに直結するような感じで、間抜けな犯人と、太った中華料理屋の主人が追いかけっこをするようなイメージだ。高度経済成長時代には、どんどん豊かになってゆく兆しがあったものの、まだ日本はそこそこ貧乏だったので、というわけではないのかもしれないけど、「食い逃げ」とか「万引き」というのはどこにでもあった話だという。無銭飲食に似たものに、無賃乗車というのがある。昔はこれも多かった。

ところが、食い逃げの現場(逃げる者と追う者)に遭遇したのは、長い間生きてきて、これが初めてである。しかも、「食い逃げだっ!」と叫びながら追いかけている女性も、かつて映画やドラマで観たまんまである。言い方が失礼だけど、まさに絵に描いたような食い逃げなのである。

と、ここまで書くと、食い逃げ事件を茶化しているかと思われるが、そうではない。猛烈に頭に来た。いや、頭に来るというより、悲しくなってしまった。一生懸命逃げていた奴らではあるけど、私にはどうしても逃げるのも楽しそうにしていた。それに比べて追っきた女性の悲壮感。まだ若いのに、往来で「食い逃げだっ!」と大声で叫ばなくてはならない状況。おそらく店主に「お金貰ってないだろ?早く捕まえろ!」くらいに言われて走ってきたのか、それとも自主的に走ったのか、それは分からない。しかし、2人が食い逃げした本来の料金よりも彼女の時給が絶対に低いのは間違いのないことである。

私は、食うことの対価を払わない奴には物凄い憤りを感じる。もちろん、奢ってもらったり、試食コーナーでばくばく食うのは例外である。食い物の恨みは大きいのだ。

おそらく今回の食い逃げ犯は、当初から食い逃げするつもりで店に入ったと思う。横柄な態度で、ウエイトレスさんに「早く持ってこい!」とか、あるいは、ぎゃあぎゃあ騒いでいたのか、それは分からない。しかし、ウエイトレスさんは年端のゆかないガキを相手に、丁寧に接していた筈だ。調理場だって、クソガキが食うからって手抜きはしない。きちんと対応して作っている。レストランでも大衆食堂でも、単にメシを食わせるだけでなく、接客というのがある。どんな客にだって、「いらっしゃいませ!」というし、「ご注文はお決まりでしょうか。」なんて営業トークは絶対に言う。

あいつらは食い物だけでなく、サービスという部分に対しても最大の冒涜をしているのだ。私が当事者だったら、何が何でも捕まえて、グーで思い切り殴っている。捕まえるための足腰と、腕力も鍛えておかねばならない。ん〜、今からじゃ難しいか。いや、とにかく絶対に許さない。それにも増して、簡単に食い逃げしようとする考え方や、食い逃げが成功していることにも、もう情けなくて涙が出そうだ。いったい親は何を教えているのだ。

時々、タクシー強盗というのがある。タクシーの運転手なんて、お釣りくらいか所持してないのだ。売上金を盗み、タクシーの運転手は殺害される。強盗犯と運転手の間には何も縁が無いわけだから手がかりは少ない。なんでそういった弱い者から金を奪ったり、危害を加えなくてはならないのか。どうせだったら、多少の金を盗んでも痛くも痒くもないところを狙え。食い逃げも然り。まさか食い逃げして殺人まで犯すということは無いかもしれないけど、てめえの為に一生懸命やっている方々(お店の人)ってのは、お金たくさん持っている人でも、顎ひとつで大勢の人数を動かせる大人物でもないのだ。いわゆる善男善女なのだ。そんな人々に危害を加えたり、盗んだりして、おまえらの人生にしっかりと汚点を残していいのか。

おい、親たち!!(俺もそうだ。)
ちゃんと子どもを教育しろよ。塾行かせるのも大切なのかもしれないけど、弱者を苛めて喜んでいるような奴には絶対にしてはいけない。それから、検見川浜で食い逃げした奴らよ。自首しろとまで言わないけど、店の営業時間外にでも行って、ごめんなさいって書いた手紙と一緒に食った金をそっと店に放り込んでおけ。

とにかく、その事件を目撃したこの数日、無性に悲しい気持ちで過ごした。食い逃げを四十過ぎて初めて目撃して、これほどインパクトがあるなんて、夢にも思わなかった。必死で追いかけるウエイトレスさんの顔と、「食い逃げだっ!」という叫び声は暫く脳裏から離れないであろう。

2005/9/14





珍しくテーマのリクエスト来た
でも、今回は書かない・・・「福田和子」

あの、まるで推理小説や探偵小説を地でいったような事件。彼女は刑務所の中でひっそり死んでいた。死んでから半年くらい経ってから報道された。時効寸前で逮捕され、それまで別人となり、15年の間、様々な人生を送っていた福田和子。

また、機会があれば、このシリーズで取り上げてみたいと思う。
しかしねえ、ここ、本当はもっと音楽に力を入れてゆきたいんだけどね。(苦笑)


あ、すみません、お忙しいところ、わざわざ拙HPにお越しくださいまして。併せて、文章表現力がたいしたことがないので、頭の中で思っていることをなかなかうまく表現できません。申し訳ないです。もドタバタが続いているのも一因です。言い訳ばかりで申し訳ないのですが、また、改めてこのテーマはやりたいです。

2005/9/14


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