8月28日。突然、久々の登山。しかも家族同伴の登山なんて2006年の筑波山以来。家族揃ってどこかへ出かけるのも久々。
金峰山(上の写真は五丈岩近辺から見る頂上)は標高2,599mの奥秩父の山。私にとっては丹沢と同じくらい何度も行っているいわばホームグランドのような山だった。とはいえ、かれこれもう17、8年以上は登ってはいない。いや、ひょっとすると20年ぶりくらいだろうか。
今回は登山といっても、大弛峠(2,360m)が出発点なので、高低差は約240m。いわば尾根歩きである。とはいえ、アップダウンは当然あって、片道の行程は2時間以上。即ち、往復で5時間近くはかかる。
大弛峠の出発は午前8時半頃。のんびり歩く。ぬかるみで歩きにくい場所も多々あったが、気温15度の中、快適な山歩き。最近自転車によく乗るようになったので、全然疲れない。前夜、殆ど寝ていないのにかかわらずだ。事前に飲んだレッドブルが効いているのか。
11時近く、金峰山の山頂に到着。残念ながら濃いガスのせいで景観が良くない。富士はもちろん、八ヶ岳方向も展望が効かない。登山をして一番の醍醐味は景観なのだ。ちょっと残念。雨が降らないだけいいか。
私はまったく疲れていないし、足も全然痛くないのに、妻はかなり疲れているようだった。息子は平気な顔をしているものの、山頂近辺にわんさかいるハエのような虫にうんざりしていた。
そう、このハエだが、例えばザックを下ろし、写真を撮っている間に、ザックにもう二十匹以上のハエがたかっている。弁当を食べるときも、ハエを追い払いながら食べる。17、8年前にはいたかどうかの記憶が定かではない。いたとしてもそれほど多くなかった筈だ。
標高2,500m以上にこんなにハエがいるなんてどうもイメージ出来ない。温暖化の影響なのか、それとも登山客が多くて、しかも生ごみを置いてゆくからか。いずれにしても、妻子は景観もよくない、ハエもいる金峰山に対して良い印象を持たなかったようだ。
私はといえば、久々の登山に加えて、フットワークが意外に軽く、密かに楽しかった。更にどこかの山にまた行ってもいいかな、という気にもなってきた。また暇を見つけて山に行きたい。
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(↑)大弛峠から金峰山への道はこんな感じ。
急峻なところは殆どなく、乾いているところは歩きやすい。
この辺りはシラビソ(針葉樹のモミ科)の樹林帯。
ハイキング気分。でも、標高が2,000mあるわけで、天候には十分注意が必要。雨具の用意は絶対に必要である。
(↑)この辺りはダケカンバの樹林帯。
時折ガスで視界が極端に悪くなる。
でも、下界では30度あるのに、ここは15度。
めちゃ、気持ちいい。
(↑)杉苔がいたるところに・・・。
きれいだ。
(↑)一瞬ガスが無くなり背後に朝日岳が顔を出した。
この近辺は、朝日岳、鉄山を越え、樹林帯を抜けた辺り。
雲上の人になった瞬間でもある。
(↑)頂上は近い。このピークを越えたところにある。
時々このように、ぱっと明るくなって、お、晴れるかな、なんて思うと一瞬のうちにガスに包まれる。この稜線はだいたい見えるのに、東西南北全ての方向の山々が見えない。
(↑)頂上の直下。
あの頂が、金峰山の山頂なのである。
残念ながら頂上はガスに隠れている。
頂上の左側の脇っちょに、ちょこっと見えているのは五丈岩。
(↑)そして山頂に到着。
展望はまったく無い。
上は山頂から少し降りて、五丈岩の前の広場から頂上を眺めたところ。
(↑)私っす。頂上でひとりぼっち状態。
私と年齢が同じくらいのおっさんに撮ってもらう。
彼も単独行だった。
そのおっさんと頂上で暫く語らう。
その頃、妻子は金峰山小屋までトイレの為の往復。
なんで一緒に来なかったということで後でまたえらく怒られた。
(↑)頂上のすぐ近くにある五丈岩。
天気の良い日、目の良い人ならば国道20号線辺りからもこの存在がわかるほどでかい。
クリックして拡大したら、その近辺に豆粒みたいな人がいるので、対比してほしい。とんでもなくでかい岩だということがわかる。
また五丈岩はてっぺんまで登ることが出来るものの、下に降りるのが難しいということだ。私は金峰山に十五回ほど登っているがまだ一度もこの岩に登ったことはない。
(↑)金峰山は、古くから山岳信仰の対象で、登られていた。
反対側には小さな祠がある。
(↑)今回の行程。(赤い線)
大弛峠から平面で見ると3.9km。往復で7.8kmだけど、アップダウンがあるので、10kmくらいあるのではないだろうか。まあでも、スタート時点が既に標高2,300m以上なので、それほどはきつくない。初心者向けの縦走路だと言える。
もっと簡単に行けるのが国師ヶ岳。
大弛峠からだと金峰山とは反対方向に登る。
約40分で頂上に着くらしい。
私は一度だけ行ったことがあるけれど、甲武信から金峰の縦走の通過点で、しかもかなり疲れていて、あんまり記憶が無い。改めて登ってはみたい。
(↑)実は登山を開始する前、大弛峠へクルマで登るときには金峰山はご覧のように晴れていた。五丈岩も若干ガスがかかっているけれど、ちゃんと見えていた。
2011.8.30
ほうとう@小作・石和駅前通り店
金峰山の登山を終え、時間がたっぷあったので、信玄ゆかりの恵林寺に寄り、勝沼のぶどう園に寄り、更に甲府の甲斐善光寺、武田神社と回り、石和の小作で夕食。
地元(山梨)では有名なほうとうのチェーン店。
私は初めて行った。
なかなかいいお味。
かなりボリュームがあって、腹いっぱい。
先ほど甲府出身の奥様の小高屋商会で、山梨のほうとうやら温泉などの話題で盛り上がっていた。
(↑)店内は広い。
単に広いのではなく、席と席の間に余裕がある。
(↑)私の食べたのはこれ。豚肉ほうとう(1,300円)
大きな野菜がごろごろしている。
全部食べるとかなり腹いっぱい。
嬉しいのはやけどするくらい熱いということ。
2011.8.31
信玄餅
息子が食べたいというので、恵林寺の脇にある信玄館なる大きな土産屋で買った桔梗屋の信玄餅。ちょっと拡大しているけれど、実際にはあの大きさ。
信玄餅って、誰かが山梨へ旅行に行くと必ずお土産に買ってきてくれるので、自分で買ったことはあまり記憶にない。大宮の会社に通っていたときにも何度か机の上に信玄餅が置いてあったなあ。(しみじみ)
うまいけれど、粉が飛び散って、食べにくいんだよね。まして、食べかけているときに電話が鳴ると、困ったことになる。口から粉を吐く怪獣のごとく。(笑)
上は勝沼のぶどう園で買った1kg 1,500円(だいたい2房)のぶどう。我が家ではそんなに高いのをあまり買ったことが無いのだけど、旅行ってことで大盤振る舞い。でも、そのぶどう園で売ってた中では一番安い部類。(泣)
2011.9.1
塩ノ山
塩山駅のすぐ近くにある山。その辺りは平らなのに、その山だけ文字通り突出している。まるで人間が造ったかのように、ぼこっとある。それはピラミッドなのだと言う人もいる。
登ってみたい。
上は大弛峠から牧丘、そして塩山に下だる道の途中から見た塩ノ山。周囲はぶどう畑。
先ほどの写真よりも、もっと高いところから見下ろした塩ノ山。
自分で撮った写真ながら、こういう風景ってずっと眺めていても飽きないのだ。
女の子がファッション雑誌を見るように、あるいは、鉄道マニアが鉄道写真を見るように、私の場合は山の写真を見てうっとりするのである。それは昔から。
因みに、上も下もパナのコンデジで撮影している。
このページのその他の写真の殆どがそれで撮影。
今回、久々の登山ということで、きばって一眼レフをザックに入れていたものの、展望が効かないので、出番はあんまり無し。このページでは一番上の写真だけが一眼レフで撮ったものなのだ。あーあ、重たい思いして持ってゆくんじゃなかった。つーか、パナのコンデジ、性能良すぎじゃないかしらん。
2011.9.1
あの頃の金峰山
(↑)これ、1989年12月31日の夕刻の私。
私の頭上には金峰山の山頂と五丈岩が見える。
気温はもちろん氷点下。
増富方面から登ってきた。
頂上へは明日の早朝ということで、この辺りから左に巻いて金峰山小屋に向かう。つまり大晦日を金峰山小屋で過ごすのだ。そして元旦を金峰山山頂で迎えるのだ。
あの当時、年に何度も金峰山に登っていた。
けれど、まともな写真が残っているのはこのときくらいか。
なぜなら単独行が多かったので。
1989年1月1日。
金峰山小屋と金峰山々頂を結ぶ稜線から眺めた八ヶ岳。
ご来光は二日酔いの為、見逃した。
(金峰山小屋で振舞われた日本酒を飲み過ぎた。)
五丈岩と、その向こうに連なる南アルプスの稜線。
五丈岩の肩のあたりの右側にあるやや低い山は茅ヶ岳。あの日本百名山の深田久弥が倒れた地でもおなじみ。
正月の頃はとんでもなく寒いし、アイゼン必須なのだが、こういう景色に出会えるので、冬山はやめられない。
もちろん富士山も綺麗に見えた。
そのほかの写真は割愛。
実は他のWEBサイトにその時の写真をまるごとアップしている。
http://baytown.dokkoisho.com/koushin/kinpusan.htm
(↑)ベイタウン旅行倶楽部「金峰山」
2011.9.1
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2011/8/30〜9/1
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